2014年7月21日月曜日

トラック新免許

トラックは、日本の物流を支える大切な役割を果たしている。
長距離にしろ短距離にしろ、運送業に携わる方たちには、ご苦労様と言いたい。

ただし、トラックでの事故だけは許されないことを社会全体が認識しなければならないはずである。
何しろ、車体が重い上に荷物を載せていれば制動にも気を使わなければ、一般の乗用車のようには停止できない。停止できずに衝突事故を起こせば、その車体の大きさ故、甚大な被害が生じてしまう。よそ見をしていてノーブレーキで突っ込んだりしたら、そら恐ろしい事態になることは確実である。

一方で、日本全体が労働者不足になりつつある傾向の中、運転資格の新区分が制定されようとしている。これによって、18歳からトラックの運転手として就労できることになり、業界としては労働力の確保が開かれる一矢になると期待されているようだ。

経験の浅い(というより経験の無い)若者が、高い技能と豊富な経験を要求される貨物トラックのドライバーに成れてしまうということは、どんな事態になるのだろうか。

記事にのあるように、教習所の責任は重大である。
しかし、もっと重大責任はこのような制度導入を図る行政にあるはずだ。
少子高齢化にしろ労働力不足の事態にしろ、歴代政府の政策によって社会構造が変わってきたし、変わっていくと予測しながらも何ら有効な手を打ってこなかったのだから。

18歳が運転するトラックは、いずれどこかで事故を起こしてしまうと思う。そして、被害者は辛い思いや悲しい思いをするという、これまでとおりの図式が繰り返させるだろう。
さて、そうなった時、事態の内容にもよるけれど、行政はこれまでどおり運転手だけに責任を負わせるのだろうか・・人生経験も短い若者が被害者やその遺族に対して充分な償いができるのだろうか・・

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20140720-OYT1T50003.html?from=ytop_ylist

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